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〜本場所編をTEAM MATEのGTI選手と安田怪鳥に捧ぐ〜

今回のアイアンマン・ジャパン・トライアスロン五島長崎大会の報告を、この大会に 向けての練中に○骨骨折(恥ずかしくってとても言えんとです!)をして、参加費を 支払いながらもスタートラインどころか長崎にも行けなかったMIGHTYのMr. Great Thunder IBIKI(略してGTI)こと植木選手に捧げる。これを読んで、せいぜい羨まし がって悔しがり、来年こそ「屁の満ち道」を極めてくれたまえ!

そして、これまた残念ながらバイクフィニッシュがあと10分早ければ念願の人間国 宝、いや、鉄人になれた可能性が2%ほどあった(かもしれない)同チームの安田怪 鳥(鳴き声「クェ〜〜ッ!」)にも捧ぐ。「かとPe邸」に次ぐ市川市真間の新名所と なるはずの大邸宅「YS田城」への引越しが遅れに遅れ、ゴッド怪蝶(奥様。「どんな に有名なお店でも、不味けりゃマズイって言っちゃうのよね!」)から多忙・疲労時 のトレーニングを止められながらも、レース当日の早起きシミュレーション練習だけ は毎日欠かさず継続し、「早起きの継続はアイアンマン屁の満なり!」と悟った。 「完走さえすればワシも勝ち組」の大志だけを抱いてアイアンマンのスタートライン にたったが、バイクゴール地点の係員に「貴方のレースはここで終わりです」と言わ れ、あえなく「負け組み」となってしまった。最後まであきらめないで走りきった安 田怪鳥にクエクエ〜〜ッ!(最敬礼!)なのだ。


【5月21日(金)プロローグ】
 朝5時。台風2号が関東を直撃しており、外は風雨が激しい。昨晩は出発の前日だとい うのに帰宅が遅くなり、更に泡盛を飲みながら「ちゅらさん」1週間分のBS録りだめ をみて感涙してしまったため、目も顔も、ついでに腹も腫れぼったい。そういえば、 3年前の第1回大会出場時は、「ちゅらさん」がリアルタイムで放送中だったなぁ。

さあて、いよいよ3年ぶりのIronman Japan Goto Nagasakiに突撃だ。通常ならばアイ アンマン・ディスタンスへの不安と、どこまで走れるかといった淡い期待感で徐々に 緊張が高まるところだが、今年は4月末に宮古島大会に出場したことでミヤコ余韻が 長引き、なかなかアイアンマン・モードに入れないでいた。自宅近くまで車で迎えに きてくれた我等が安田怪鳥と奥様のゴッドYS田怪蝶、長田アニ−の4名で羽田空港に 向かった。車内では、この2週間余り「いかに自分はトレーニングが出来なかった か!」という自慢話に大いに盛り上がった。みんな、早くも不調で終わった場合の伏 線を引いている。しかし、とにかく眠い。凄く眠い。

羽田空港での待ち時間に、数日前までアメリカでアウトドア・サバイバル教室に10日 間ほど弟子入り稽古してきたというアニーから、しつこくそのアメリカ巡業の話を聞 かされた。アニーは、季節はずれの黒ブーツに黒ジャンパー、黒のアンダーシャツと いった全身黒づくめで、とてもアイアンマンに出かけるとは思えない格好だ。映画マ トリックスを気取っているようだが、サングラス掛けるとテロリストみたいに怪しい ぞ!きっと、手荷物検査で宝のナイフかなんかが引っかかるぞ!なんて冗談をいって いたら、ホントに「びよ〜ん びよ〜ん」とサイレンが鳴ってしまった!

なんと、メリケン土産のブーツの底に潜めていた片足3kgの鉛がバレたようだ。怪し い怪しいと冗談を言っていたが、冗談ではなかったのだ!出発からとんだトラブル だ!突然の騒ぎに、周りは「すわっ!さてはテロか?」と騒然となった! そこへ、 突然安田怪鳥が係員にすすすっと近づいて、なにやら紙包みを手渡すと、あ〜ら不思 議、「はい、どうぞ。ノープロブレムです。行ってください」ですと!怪鳥、いった い何渡したの? と不思議に思って頭を抱えていたら・・・目が覚めた。眠い目で周 りを見渡すと、そこはすでに長崎空港行きの機内であった。ああ、機上の夢だったの か。

福江までは長い旅だ。寝る、ネル、ねる。とにかく寝る。長崎港で本場「長崎チャン ポン」をすすってから、福江港までのジェットフォイルでまたネル。 長崎港では、宮古島で度々同宿となる神戸の竹Hさんに発見されてしまった! 竹H さんは、昨年、今年のどす鯉と同様に4月宮古島、5月五島長崎と2ヵ月連続でロン グ・レースに出場された方で、会った途端に「いやぁ〜どす鯉Naitoさん、宮古 島から1ヶ月しかないと、その間は仕事が手につかんでしょう!」。なんでこの人は どす鯉の鯉心を透かして見ることができるのであろうか? 図星であったのだ。

福江港では、お世話になるコンカナ王国(ホテルの名前)のバスが待っていた。途 中、レースのフィニッシュ地点となる福江城跡の脇をを通る。 およそ安田怪鳥の新邸宅と同じ広さか。怪鳥は、すかさずバスの中でわざと全員に聞 こえるように「このお城、結構大きいけど俺んちよりせまいなぁ!」だって。コンカ ナ王国についたら、ひとっ風呂浴びて競技説明会に出動だ!

競技説明会では、JTUの鈴木サリオ女史がバイクパートでのドラフティング防止を必 死に訴えていた。彼女の話によると、聖地コナでのハワイ・チャンピォンシップでも 日本人のドラフティングは大きな問題らしく、参加国籍別のドラフティング・ペナル ティ数では堂々の第1位だそうだ。国内のロング大会の様子からして悪い予測ができ そうだが、ワーストとはなぁ。ワーストはいけませんよ、ワーストは。昨年のここ五 島長崎大会でも、約30件ものドラフティング・チェックが入ったそうだ(もの凄い数 だ)。

ドラフティングを嫌い、撲滅しようと考える多くの選手たちは、マーシャルによる取 締り強化を大会事務局側に要望する。しかし、どす鯉はマーシャルの取締りが厳しく なることは、出場選手のモラル低下の現れであり、最も恥ずべき事態だと認識してい る。「自分たちでできることは自分たちでやる」これがアイアンマン・スピリッツの 原点のはずだ。だから、ドラフティング を発見したら、まず選手同士で徹底的に注意しあうべきだと思うのだ。互いに「監視 しあう」という敵対関係ではなく、「注意しあう仲間」であるべきだと思うのだ。 マーシャル取り締まり強化は、最後の手段にしなければならないと思うのである。

競技説明会のあとは、カーボ・パーティ会場の福江中央公園まで徒歩で移動。五島商 業高校までの急な階段を、大汗を流して登った3年前を思い出しながら登る。パー ティでは、食べ物をもらう選手の長蛇の列が出来た。途中、料理がなくなっために海 外有力選手も含めて長い間たちんぼを食わされたが、誰一人文句をいわずに並んでい る。どす鯉のすぐ近くには、 神戸の池田さんが、例によって縦縞のハッピを着て猛虎マーク入りの扇子を振り回 し、「六甲おろし」を熱唱して空腹をまぎらわしていた。

テーブル席につくと、宮古島でいつも同宿する呑み助友達の梅津さんと再会。彼は、 もうじきアメリカに転勤で、これが国内最後のレースとなる。乾杯の発声もなく、い つのまにかパーティは開始された。一見、宮古島のパーティと比べると静かに感じる が、どっこいアイアンマンは演出上手だ。地元有志 による「バラモン太鼓(?)」に始まり、周りが暗くなると世界のアイアンマン・ レースでマイクパフォーマンスを披露しているウィット・レイモンドさんの司会に 従って国内外の有力選手の紹介が行なわれる。続いて、前年のレース・ダイジェスト が大画面スクリーンに映しだされると、全身が粟だち、一気に緊張感が高まってく る!そして、VTRが終わる頃には、宮古島のお祭りムードとは全く違う、静かだが 張りつめた熱気が会場内に渦巻くのを感じるのであった!(しかし、日が暮れてから はシベリアなみに寒くなって大変でしたぞ!アワードには長袖必携!)

この日は、異国情緒漂うコンカナ王国に戻ってからもイイ感じに高まってきた緊張感 が持続し、それを解きほぐすために4人で翌日2時まで飲んでしまった! 明くる朝に は緊張感は完全に溶解し、代わって倦怠感と頭痛がコンニチハ!なのであった。

(つづく)

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